高等学校、企業との
有機的連携による
航空人材育成事業
有機的連携による
航空人材育成事業
事業概要
事業の趣旨・目的
本事業は、高専共通の教育目標と一貫したカリキュラムを構築することで中核的人材育成の課題とされる「航空業界の人材不足」と、「専門学校での中途退学」を解決するものである。航空業界は2030年に団塊の世代の退職、人口減、少子高齢化による、深刻な人材不足が以前から懸念されている。さらにローコストキャリア(LCC)のビジネススタイルによる路線・機体数の増加に加え、北海道では2019年度より「道内7空港民営化」が開始された。道内各空港で、空港施設や路線網の拡充が計画され、更なる人材が必要とされるなか、現在のコロナ禍による航空業界の採用見送りも、航空需要回復により採用が再開されると人材不足に拍車がかかることは明らかである。
もう一つの課題である中途退学者は、今まで高等学校に対して出前授業などで業界説明はされてきたものの、現場で必要とされる専門教育は行っていなかったため「理想と現実のギャップ」により中途退学するケースがみられる。また、高校教員の航空業界に対する理解が進んでいないため進路指導時に生徒が正しいキャリアパスを描けていない事も航空業界の人材不足の一因となっている。
本学では学長のトップマネジメントの下、『高校・大学校連携推進委員会(仮称)』を発足し、独自に開発した教材を使用する事により航空業界のニーズである「専門的な知識を持ちながらも、職種を問わず活躍できる人材」を育成することができる。また、将来の就職先企業の協力で出前授業を発展させた職業教育や就業体験、キャリアパス教育ができるため、航空業界への進路を促し人材不足に対応できる。高専接続においても高校での履修科目を専門学校で単位認定する制度や学費免除等も検討し、専門学校へ進学しやすい環境を整えることで、進学を希望する高校生の後押しを図る。
連携機関(令和5年度)
- 【専門学校】
-
- 日本航空大学校 北海道
- 【高等学校】
-
- 帯広北高等学校
- 姫路工業高等学校
- 【行 政】
-
- 北海道教育庁
- 千歳市教育委員会
- 【企 業 名】
-
- 北海道エアポート株式会社
- 株式会社JALスカイ札幌
- 株式会社AIRDO
- 株式会社JALエンジニアリング
- ANAラインメンテナンステクニクス株式会社
- 株式会社ケイテック
- 株式会社JALグランドサービス札幌
- ANA新千歳空港株式会社
- 株式会社IHI航空・宇宙・防衛事業領域
高等学校 2校/ 行政 2機関/ 専門学校 1校/ 企業 9機関/ | 合計 14機関
事業体制
事業実施体制イメージ
- 高専一貫した教育カリキュラム作成に向け、4者によるコンソーシアムを構築
(専門学校・高等学校・企業・行政) - コーディネーターは連携各機関の調整・まとめ役
- コンソーシアムの役割は、課題の洗い出し、教育目標の開発、
カリキュラムの開発、検討、検証 - 高等学校・大学校連携推進委員会(仮称)の発足
- ●委員長
- 学長
- ●副委員長
- 副学長
- ●委員
-
- 航空工学科学科長
- 航空整備科学科長
- 空港技術科学科長
- 国際航空ビジネス科学科長
- キャリアセンター長
- 広報募集部長
- 事務部長
●大学校内にて、学長の強力なトップマネジメントの下、コンソーシアムと連携し
高専連携の企画立案を行うと共に、フォローアップ・評価を行う委員会。
各機関の役割・協力事項
- 専門学校・高等学校・企業・行政の4者共通
-
●中長期的な人材育成に向けた学習目標の構築。協議体制の構築、
これからの時代に対応した教育カリキュラムの開発と検証。 - 日本航空大学校 北海道
-
- ●教材の開発、制作
- ●教育カリキュラムの構築、実証、検証
- ●施設、機材の提供。
- ●本事業の連携校、企業の開拓、検討
- ●就職先企業の開拓
- 高等学校
-
- ●教育カリキュラムの開発、実証、検証
- ●学習指導、生徒募集
- 連携企業
-
- ●航空業界で必要となる最新のニーズ(必要な人材)を反映したカリキュラムとなるよう提言及び検証
- ●専門的な立場から(社員)講師を派遣し、講義・説明会の実施。
- ●出前授業、実習体験のサポート(施設・機材)
- 北海道教育庁・千歳市教育委員会
-
- ●専門学校、高等学校、企業に対する積極的な取組への働き掛け。
- ●本事業に対する支援、提言。
- ●高専連携に向けての総合的調整。
- ●教育カリキュラムの検証
- コーディネーター
-
●全体調整、進捗管理、体制構築、広報活動、効果検証
- 航空会社の幹部経験者でコミュニケーション能力に長けてる方。
また、社内での事業や会議の運営経験がある方。 - 学園卒業生を含め人選、企業にも声掛する。
- また、コーディネート経験者として、地元金融機関や千歳市に
ご相談することも検討。
- 航空会社の幹部経験者でコミュニケーション能力に長けてる方。
事業内容
当該教育プログラムが必要な背景 ①
航空業界の現状と課題
- 航空業界はLCC の出現により低価格で飛行機の移動を楽しめるようになった結果、路線数が急激に増加しました。(図表1参照) その反面、2030年には、世界中で現状の2倍、アジア太平洋地域では現状の3.5倍の整備士が必要とされている等、航空需要が増加傾向にある中、日本国内における少子高齢化の影響(2030年問題)が重なり、現場では深刻な人手不足に直面している。(図表1・図表2を参照)
- また、航空業界は過去 20 年間で世界規模の感染症禍を 2 度経験している。2003 年のSARS 、2009 年の新型インフルエンザである。このように、これまでも感染症による混乱を経験してきましたが、事態の収束後、輸送需要は数年の内に混乱前の成長曲線に収束するように確実に回復してきた。SARS 流行の際は、終息後の翌年中に期待値の 95%、3 年経過後はなんと期待値の 99%まで回復した実績もある。
- 上記 2 件の例の回復過程のパターンを読み取り、コロナ禍からの回復過程を推測したグラフからは、ワクチンの普及開始を受けて収束後、速やかに RPK(旅客輸送量)の回復が始まり、2022 年には初期回復完了を見込んでいることが読み取れる。航空業界は、コロナ禍が収束した後を見据えて採用活動を再開する必要がある。航空の安全に関わる社員の育成には数年かかるため、航空需要が回復したあとに採用するのでは間に合わず、人材の供給が途切れてしまう、というのがその理由である。(図表3を参照)
- 図表1
- 図表2
- 図表3
当該教育プログラムが必要な背景 ②
航空業界 コロナ禍からの復活(2021年時点)~ANA編
航空業界のコロナ禍からの復活についての報道。
-
国際航空運送協会(IATA)の見通しでは、感染症拡大前(2019年)の水準への世界の航空需要の回復は、有償旅客キロベースで2024年になるとされていますが、本年10月1日朝には、ANAの営業部井上慎一専務が羽田空港で会見を行い、ANAグループの国内線予約動向を説明している。右記、会見内容
- 井上専務によると、10月運航分の1日あたりの予約数は、9月前半は5,000人程度の純増だった。緊急事態宣言の解除が見え始めた中旬から大きく伸び始め、9月末時点では約5万人に増加。半月で10倍に伸びた。方面別では九州や北海道が好調で、ビジネスと観光需要の双方で伸びている。
- 東京は4月12日から「まん延防止等重点措置」が適用され、その後、緊急事態宣言に移行。今回の解除により、およそ半年ぶりに措置適用や宣言のない“いつもどおり”の日々が始まる。井上専務は「やっと戻った」とほっとした表情を見せつつ、「新型コロナウイルスがなくなったわけではない」と気を引き締めた。
緊急事態宣言解除初日を迎えた羽田空港第2ターミナル=21年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
当該教育プログラムが必要な背景 ③
専門学校の課題
- 本学が実施する高等学校に対する出前授業やそらゼミ等については、単発・短時間であり、学校紹介や職業紹介が主となっている。内容はあくまでも「体験」であるため、高校生に実際の授業内容等を伝えられない。そのため、進学後の専門的な授業内容に苦労する学生が増えている傾向があり、結果的に「理想と現実のギャップ」に悩み、中途退学を選択してしまう学生がいるのが現状である。(令和2年度の中途退学者18名のうち、進路変更を理由にした退学者は10人 全体の1.52%)
- また、本学は職業教育として、特定の職種に従事するために必要な知識や能力を育成しているが、企業が求める、総合的で、横断的知識を持ち合わせた、マネジメントクラスの教育にはまだ課題があるため、現状の教育プログラムをキャリア教育的プログラムに発展させる必要がある。
- 本学では毎年一定数の学生を航空業界に輩出しているが、2030年の人材不足問題の解決に向け、今以上に、必要な資格や知識を持った航空人材の育成が課題となる。
企業側の課題
- 2030年の人材不足問題の解決に向け、必要な資格や知識を持った人材の確保が課題となる。
高等学校の課題
- 航空業界を目指したい生徒に対して、明確なキャリアパスを指導できない。(例えば、航空整備士の7割~8割は本学のような航空専門学校出身者であるが、その情報を知らずに大学進学を指導する等、航空整備士へへハードルを高くしている。実際に本学では、大学進学後に専門学校に入学し直す学生が年々増加している)
課題解決 ~当該教育カリキュラムの有効性~
- 専門学校の教員と高等学校の教員による意見交換の場が出来上がることで、航空業界についての正確な情報が高等学校にも伝わる効果があるため、航空業界を目指す生徒へ明確な「キャリアパス」が指導できる。
- 高等学校の段階から実施することで、航空業界に興味を持つ生徒に対して、専門学校が有する多彩な教育に触れる機会を提供できることができ、『各々の能力や適性等に応じた教育』『進路指導』の選択肢が広がる効果が見込める。
- 単なる出前授業やそらゼミではなく、知識を学ぶことで、より深く理解を得られることから、高校生が抱く理想と現実のギャップを軽減できる。それが進学後の進路変更による中途退学率の減少に繋がる。
- 本学では航空会社での実務経験のある教員が日々、専門的且つ実践的なカリキュラムにより教育を行っているため、毎年数多くの即戦力となる人材(企業に就職してから勉強するのではなく、在学中に必要な資格を取得し、企業の即戦力となりうる人材)を業界に輩出している実績を誇っている。(就職率12年連続100%)本事業で使用する教材『航空総合知識』は、本学教員が制作し、航空業界の基礎について書かれている教材であり、職種に捕らわれず、航空業界の基礎知識を広範囲に学ぶことができるため、企業が求める横断的知識を持ち合わせた、マネジメントクラスの教育が可能。
- 航空業界は、専門性の高い業界であるが、高等学校から一貫した教育カリキュラムを構築することで、航空業界に必要な資格取得率のアップに繋がり即戦力となる人材を企業に輩出することができる。
- 就職までを見据えた教育カリキュラムを構築し、高校生の段階から基礎知識を教育することで、専門学校入学後の実践的な教育に繋げて参りたい。
開発する高・専一貫の教育プログラムの概要 ①
これまでも航空業界の人材不足の対策として、専門学校は産学連携して裾野拡大に取り組んできが、今まで専門学校が行ってきた出前授業やインターンシップは学生募集が目的であり、職業紹介や学校紹介が中心であった。
そのため高校生が明確な目的意識の定まらないまま進学し、専門学校や業界に対しミスマッチを感じ、学習意欲が維持できず進路変更による中途退学者が毎年発生している。高校と専門学校が共通の学習目的を持ち、進学後の就職まで見通したカリキュラムを作成することにより進学前と後のミスマッチを防ぎ中途退学者を0とすることを目標とする。
さらにカリキュラム開発に企業が参加することにより最新のニーズに合ったカリキュラムを開発することができるので、中核的な職業人材が養成できる。
また、高校と専門学校が協力して一貫したカリキュラムを開発することにより、専門学校進学後の単位認定など進学しやすい環境ができるため人材不足に寄与することができる。
- 課題
- 2030年問題とコロナ禍の採用見合わせにより、ますます航空業界の人材不足が深刻化している
専門学校進学後に実際の教育内容や業界の状況を知り、理想と現実のミスマッチにより退学者が発生している - 解決策
- 専門学校、高校、企業と連携し共通した教育目標をとカリキュラムを定める
高校生の時から専門学校と同じ教育や、企業からの教育を受けることで、幅広く正しい知識教育を行う
将来の就職先となる企業の協力で就職に対する意識づけを早い時期から実施する - 有効性
-
高校の授業を専門学校の教員が行うため進学後の姿が想像できるのでミスマッチによる退学者を防ぐことができる
高校の時から幅広い航空知識の教育をすることで業界に対する選択肢を広げる
航空業界に就職したい生徒にキャリアパスを意識した教育ができる
航空業界のニーズに合った教育をすることで即戦力となる中核的人材育成ができる
高校在学中に受講した科目の単位認定や学費の一部免除などにより連携を強化できる
開発する高・専一貫の教育プログラムの概要 ②
授業形態
- 講義
- 講義は座学授業をオンラインや動画配信のオンデマンド方式によりWEBで行う方法と専門学校教員または企業の担当者が高校に出向き対面で行う方法のいずれかにより実施する。
- 実習
- 実習は専門学校の施設、設備を使用して対面で行う方法と空港など実際の職場に行って対面で行う方法のいずれかによって実施する。
空港で実施することにより職場体験、就業体験の促進を図る
開発する高・専一貫の教育プログラムの概要 ③
- 航空業界の職種を広く理解したマネージメント力ある人材の育成
- 社会や企業のニーズに合わせた中核的人材の育成
- 航空教育だけでなく英語教育も取り入れたカリキュラムにすることで幅広い就職先に対応できる人材を育成する
開発する高・専一貫の教育プログラムの概要 ④専門学校で想定している高校での授業内容
- 1
年
次高校生のための
航空総合教育概論Ⅰ -
- 航空工学
-
- 飛行機が飛ぶ仕組み講義
- 航空機の構成講義
- 飛行機が飛ぶ仕組み
- パイロット
-
- パイロットの資格講義
- 資格の取得講義
- パイロットの資格
- CA・グランドスタッフ
-
- CAの役割講義
- グランドスタッフの役割講義
- CAの役割
- 航空整備士
-
- 航空整備士の仕事講義
- 航空整備士の種類講義
- 航空整備士の仕事
- グランドハンドリング
-
- グランドハンドリングとは講義
- グランドハンドリングとは
航空基礎英語Ⅰ
- 航空基礎英語
-
-
航空業界で使われる英語
講義
-
航空用語
講義
-
航空業界で使われる英語
- 英語資格
-
-
英検
講義
-
TOEIC
講義
-
英検
- 2
年
次高校生のための
航空総合教育概論Ⅱ -
- 航空工学
-
- 流体力学実習
- 航空力学の基礎実習
- 流体力学
- パイロット
-
- 機長と副操縦士講義
- パイロットの仕事講義
- 機長と副操縦士
- CA・グランドスタッフ
-
- CA体験実習
- CA体験
- 航空整備士
-
- 航空整備体験実習
- 航空整備体験
- グランドハンドリング
-
- グランドハンドリング体験実習
- グランドハンドリング体験
航空基礎英語Ⅱ
- 航空基礎英語・英会話
-
- 機内・場内アナウンス講義実習
- マニュアル英語講義
- 航空管制講義実習
- 機内・場内アナウンス
- 英語資格
-
- 英検講義実習
- TOEIC講義実習
- 英検
- 3
年
次高校生のための
航空総合教育概論Ⅲ -
- 航空工学
-
- 航空気象講義
- 航空保安施設講義
- 航空気象
- パイロット
-
- 航空身体検査講義
- フライトシミュレーター実習
- 航空身体検査
- CA・グランドスタッフ
-
- グランドスタッフ体験実習
- グランドスタッフ体験
- 航空整備士
-
- 航空整備体験実習
- 航空整備体験
- グランドハンドリング
-
- グランドハンドリング体験実習
- グランドハンドリング体験
航空基礎英語Ⅲ
- 航空基礎英語・英会話
-
- 機内・場内アナウンス講義実習
- マニュアル英語講義
- 航空管制講義実習
- 機内・場内アナウンス
- 英語資格
-
- 英検講義実習
- TOEIC講義実習
- 英検
スケジュール
事業実施の年次計画
- 令和3年度
-
- ❶コンソーシアム立上げ
- ❷学内にて『高等学校・大学校連携推進
委員会(仮称)』の発足 - ❸コーディネーターの選出
- ❹共通の学習目標の開発
- ❺教育カリキュラムの調整(日程等)
- ❻コンソーシアム会議の日程調整
- ❼教育カリキュラムの構築
- ❽教材制作、開発
- ❾連携先(高等学校・企業)との事業連携に
係る協定書の締結 - ➓北海道教育委員会、千歳市との連携確認
(協定書締結)
所要経費:5,575千円
- 令和4年度
-
- ❶教育カリキュラムの実証・開発
- ❷教育カリキュラムの検証
- ❸教育カリキュラムの評価
(生徒・企業に対するアンケート調査、
ヒアリングを実施) - ❹アウトプット資料の制作
- ❺コンソーシアムによる事業総体の検証
- ❻高等学校・大学校連携推進委員会(仮称)
での検証
所要経費:26,165千円
- 令和5年度
-
- ❶教育カリキュラムの実証・開発
- ❷教育カリキュラムの検証
- ❸教育カリキュラムの評価
(生徒・企業に対するアンケート調査、
ヒアリングを実施) - ❹アウトプット資料の制作
- ❺コンソーシアムによる事業総体の検証
- ❻高等学校・大学校連携推進委員会(仮称)
での検証
所要経費:26,165千円
- 令和6年度
-
- ❶教育カリキュラムの実証・開発
- ❷教育カリキュラムの検証
- ❸教育カリキュラムの評価
(生徒・企業に対するアンケート調査、
ヒアリングを実施) - ❹アウトプット資料の制作
- ❺コンソーシアムによる事業総体の検証
- ❻高等学校・大学校連携推進委員会(仮称)
での検証
所要経費:26,165千円
- 令和7年度
-
- ❶教育カリキュラムの実証・開発
- ❷教育カリキュラムの検証
- ❸教育カリキュラムの評価
(生徒・企業に対するアンケート調査、
ヒアリングを実施) - ❹アウトプット資料の制作
- ❺コンソーシアムによる事業総体の検証
- ❻高等学校・大学校連携推進委員会(仮称)
での検証
所要経費:26,165千円
- 令和8年度
-
- ❶教育カリキュラムの実証・開発
- ❷教育カリキュラムの検証
- ❸教育カリキュラムの評価
(生徒・企業に対するアンケート調査、
ヒアリングを実施) - ❹アウトプット資料の制作
シンポジウム開催、Web配信、
報告書の作成 - ❺コンソーシアムによる事業総体の検証
- ❻高等学校・大学校連携推進委員会(仮称)
での検証
所要経費:26,165千円
令和5年度の実績概要
-
❶ 連携先(連携高校, 連携企業, 行政)との協定書締結
-
❷ 4者(日本航空大学校北海道, 連携高校, 連携企業, 行政)による航空人材育成産官学連携コンソーシアム設立運営
-コンソーシアム会議 年度内3回 実施
-
❸ 大学校内にて学長のトップマネジメントの下「高等学校・大学校連携推進委員会」組織運営
-実証授業に対する教育カリキュラム構築, 効果測定協議
-
❹ 連携高校との実証授業の実施
-出前授業, 来校体験授業, チャーターフライトを利用した搭乗実習
-各回アンケート調査実施(授業前後での成果検証)
-
❺ Web教材の制作
-航空会社(コンソーシアム委員)協力の下 独自VR教材の制作
-
❻ 航空関連企業に対するヒアリング調査を通じ 企業が求める人材像を認識し教育プログラム構築
事業実施に伴うアウトプット等
事業実施に伴うアウトプット
1.事業終了時の目標として、①中途退学者0人、②希望する企業への就職率100%
- ①令和2年度の中途退学率は3.3%である。事業修了年度(令和8年度)には、中途退学率0%を目標とする。
- ②就職率100%の実績があるが、学生が希望する企業・業種への就職率を100%とする。
2.資格取得者の増加
各学科で取得可能な各種資格の取得率100%を目指す。
- 【航空整備科】
- 一等航空整備士、二等航空整備士、二等航空運航整備士、航空無線通信士、航空特殊無線技士、非破壊試験技術者、ガス溶接技能講習修了証、アーク溶接特別教育修了証、危険物取扱者
- 【空港技術科】
- 大型特殊自動車運転免許、けん引自動車運転免許、車両系建設機械運転技能講習修了証、フォークリフト運転技能講習修了証、高所作業者運転技能講習修了証、航空特殊無線技士、第二級陸上特殊無線技士、IATA国際航空貨物取扱士、IATA航空危険物取扱士、危険物取扱者、ガス溶接技能講習修了証、アーク溶接特別教育修了証
- 【国際航空ビジネス科】
- TOEIC、サービス介護士、赤十字救急法基礎講習受講証、中国語検定HSK、実用英語技能検定、サービス接遇検定旅行地理検定(国内・海外)、秘書検定、韓国語能力試験TOPIK
- 【航空工学科】
- CAD利用技術者試験1級(2D・3D)、CAD利用技術者試験2級(2D・3D)、ITパスポート試験、基本情報処理技術者試験、航空検定、実用英語技能検定、危険物取扱者
3.事業成果報告書
実施内容と結果、カリキュラム、課目ごとのシラバス、授業資料、課題をまとめた報告書を作成し、シンポジウムやWebにて公開し、広く他の高等学校に普及するための取組を進める。
成果物
本事業終了後の成果の活用方針・手法
-
資格取得率増加の検証、公表
-
【そらゼミ】【出前授業】【実習体験】関係資料
実施要項、実施報告書 (回数・日時・場所・参加人数・成果 等々)、アンケート調査
-
教材報告(航空総合知識)
①航空機の歴史、②航空工学、③パイロット(操縦士)、④客室乗務員(CA)、⑤グランドスタッフ(GS)、⑥航空整備士 ⑦グランドハンドリングの資料および作業記録 (映像データ)
-
教育カリキュラム、シラバス、授業資料等
カリキュラム、課目ごとのシラバス、授業資料
-
上記の1、2、3、4を記載した 事業成果報告書
-
高専有機的プログラム連携シンポジウムを開催。また事業の成果をWeb公開する。事業成果報告書は印刷し配布する。
-
企業・生徒に対してアンケート調査、ヒアリングを実施。学習効果や企業が求める人材育成効果を検証する。
アンケート及びヒアリング結果を分析し、検証することで、教育カリキュラムを更に実現性の高いものとして完成させる。(検証はコンソーシアムにて実施。コンソーシアムは事業終了後も継続する)
-
中学生や保護者に対しても高専一貫教育カリキュラムの取組や効果をPR
(本学では既に中学生に対する実習体験は実施しており、本事業と連携し、自主的に行う活動として今後も継続していく)
- 【他分野での応用】
-
- ・開発する教育カリキュラムで学ぶ内容は、航空業界だけではなく、他分野の業務にも十分に生かせるものです。特に、客室乗務員やグランドスタッフになるための教育は、英語教育、ホスピタリティ、テーブルマナー等々ホテル業や旅行会社でも通用するスキルであり、航空整備やグランドハンドリング、航空工学の関する各資格も航空業界に限らず、他分野でも十分に活躍できるものである。
- 【事業期間終了後におけるフォロー体制と方法】
-
- ・高等学校から専門学校卒業まで一貫した教育カリキュラムを受けたにも関わらず、自分が希望する企業に就職出来なかった場合、専門学校を卒業後、本学の研究科に再入学し、学校に在籍した状態で再度就職活動ができる。
※研究科→本学の専門課程を修了した学生が入学対象となる1年制の学科。在学中、授業の他、資格等対策や就職活動が可能。
- ・航空整備科(3年制)、国際航空ビジネス科エアライン留学コース(3年制)、航空工学科(4年制)は在学中に事業期間が終了致しますが、事業期間終了後も、卒業まで専門的且つ、実践的な教育を継続致します。
- ・高等学校から専門学校卒業まで一貫した教育カリキュラムを受けたにも関わらず、自分が希望する企業に就職出来なかった場合、専門学校を卒業後、本学の研究科に再入学し、学校に在籍した状態で再度就職活動ができる。